螻蛄

『大山鳴動して鼠一匹』。昔の人は上手い事を云ったものである。これを地で行ったのが、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件。東京地検特捜部が全国から100人近い兵隊を集めて巨悪を正そうとしたが、蓋を開けて見れば、おそ松くんの一言。

結局、薬局、郵便局。政治資金規正法違反の罪で、安倍派の会計責任者、二階派の会計責任者を在宅起訴。岸田派の会計責任者を略式起訴。後は陣笠代議士3人を見せしめにして一件落着。安倍派幹部の議員7人はお咎めなしときた。

4千万円ならアウトで、1千万ならセーフ。例えるならば、スーパーでステーキの肉をパクりんちょしたら警察に引き渡されるが、竹輪なら問題ないてなもんである。万引きは万引き、罪は罪。そんな真っ当な理屈が通じないのだから実に馬鹿げた話しである。

馬鹿げた話しと云えば、増税メガネが云い出したのが『派閥の解散』。得意の論理のスリ変え、目眩し作戦である。何処にも記載されていない、所謂裏金問題の原因が派閥にあるように見せかけているだけ。少し時間が経てば、またゾロ大集合。その頃には、獅子身中の虫、りんほうせいの後ろだて、古賀の親父もボケているだろうとの読みだ。

祭りの後の寂しさを歌ったのは吉田拓郎であるが、大騒ぎ後の虚しさしか感じない、年末から年明けの騒ぎだったのである。

「謙ちゃん!遠慮してくれ」北新地の盆暗が片手拝みを繰り出すも、必殺仕事人池添Jに容赦はない。内できっちりサヴォーナをエスコートして2着を確保。「あったま来るぜ。2着が将雅のサトノグランツなら馬連で21.2倍ついてんだ。謙ちゃんが頑張るもんだから15.8倍しかつかないじゃねえの。5千円買ってるからこの差は大きいぜ」。『日経新春杯』でいい泣きが入ったのが、先週日曜日の話しである。

「マスターさん、おはようございます。年明けから三連勝おめでとうございます」は、熊本天草出身○原さん。「おい、おい。そりゃ〜オーバートークだろう。確かに3回連続で当たっちゃ〜いるが、取りガミがあるっちゅうの。株屋ならコンプライアンス違反でお縄もんだぜ」「何をおっしゃいますやら。当たり出したらトントン拍子。親のバチより良く当たるでしょマスターさん」「まあな、悪ぃ流れじゃねえ」

「本日はどのレースで、中山の『AJCC杯』、はたまた京都の『東海S』ですか?」「へ!よく云うぜ。K君から聞いてんだろう。ついにJRAが馬券愛好家の窮地を見るに見かねたボーナスレースをプレゼントして来たと、俺が週初めから騒いでるのを」「競馬に救済レースなんてあるんですかね?」

「あるんだよ!これが。『東海S』は内からダートで覚醒した謙一のヴィクテファルス、東京の不良馬場を突き抜けた圭太のオメガギネス、一目散今回は逃げる瑠星のウィリアムバローズの3頭立て。オメガギネスとウィリアムバローズが大本線で3万。ヴィクテファルスからその2頭に平に1万で当たる」

「藤岡Jのペプチドナイルが気になります」「京都じゃまともに走った事がねえの。方角が悪ぃんだろう。阪神、中京、北海道以外は用無しだ。あれも怖い、これも怖いじゃ馬券になんねえじゃねえか」とひとっぱたき。「藤岡Jは意外性がありますからね」「馬鹿野郎!意外も子飼いもねえよ」「子飼い????」○原さんが、目をぱちくりさせる、神戸午前8時過ぎ。

ボーナスレースだ!救済レース!だと週初めから大騒ぎの北新地の盆暗。腐ったニホリカの政治みたいに、『大山鳴動して鼠一匹』ならぬ、螻蛄1匹にならねば良いのだが。

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